毎年10月に、松江城とその周辺で開催されるライトアップイベント「松江水燈路(読み方:まつえすいとうろ)」。美しく光る行燈を写真に収めたいという方も多いかと思います。
しかし、行燈のロウソクの灯りはとても小さく、夜間の撮影でもあるため、昼間の風景撮影のようにレンズを向けてシャッターを切っただけでは綺麗に写せません。
そこで、松江水燈路の写真を綺麗に撮るためのヒントやアイテムを紹介します。
三脚は必須
非常に暗い場所での撮影になります。どんなに明るいレンズを使っても手持ちで撮るとほぼ確実に手ブレします。
カメラやレンズの種類にかかわらず、三脚は必ず用意しましょう。
私が愛用してるのは、ピークデザインのトラベル三脚。たたむとペットボトルのような形になり、女性にも持ちやすいと評判です。
スマホ用のスタンドが付属しており、スマホユーザーにも扱いやすい三脚です。
レビュー記事を書きました。ご参考に。
水燈路の撮影に限らず、夜景撮影はある程度の露出時間が必要になりますので、固定して撮るのが基本です。
被写体(水燈路の行灯)自体は動かないので、カメラを固定してしまえば後はゆっくりと撮影に集中できるということです。
また、三脚を使うことでスローシャッター撮影を楽しむことができます。
三脚を使う際は、周りで水燈路を楽しんでいる方の邪魔にならないように注意しながら使いましょう。
カメラ・レンズ
一眼レフかミラーレスカメラに明るめのレンズ(「f」の値が小さいレンズ)を付けて撮るのがベストです。
ミラーレス機の場合、レンズキットに付属されているパンケーキレンズ(薄型の単焦点レンズ)を使っても良いでしょう。
コンパクトカメラやスマートフォンはレンズに入る光が少なく、ボヤけた写真やノイズの多い写真になりやすいです。
レリーズ(リモートシャッター)
いくら三脚でカメラを固定しても、シャッターを押した時の反動でカメラがブレることがあります。
そこで、カメラのタイマー撮影機能を使います。
シャッターボタンを押した後、数秒してからシャッターが切られるので、手ブレ防止になります。
スマートフォンで撮る
スマートフォンのカメラもかなり性能が上がってきたとはいえ、夜間撮影は不得手。本体が軽く手ブレもしやすいので、せめて固定して撮りたいところ。
スマートフォンには三脚穴がないので、専用の三脚ホルダーを使って三脚に固定します。
スマートフォンで撮る方法を別記事にまとめてみました。ぜひご覧ください。
水燈路撮影にあると便利なアイテム
ペンライト
ない場合はスマホや携帯のライトで代用。レンズ交換の時などに手元を照らすために使用。水燈路の会場は本当に暗いです。ライトで手元を照らす時は水燈路鑑賞中の方の邪魔にならないように注意。
上着
特に10月中旬~下旬、夜は気温が下がります。経験上、ダウンのベストなどを羽織ると寒さに気を取られずに撮影に集中できます。
おすすめ撮影スポット
松江城二の丸
2015年に国宝に指定された松江城の天守閣をバックに、たくさんの行灯を撮ることができます。
広角レンズを使うと、行灯の数が強調されると思います。行灯を多くフレームに入れようとして後ろに下がり過ぎると、木が前に入って天守閣が映らないので注意が必要。
天守閣を入れるためには撮影場所は二の丸の中心ぐらいがベスト。段差があるので、下からのアングルも撮りやすい。
塩見縄手
定番撮影スポットのひとつ。堀端に並べられた行灯と堀川を照らす「光船」をフレームに入れることのできるスポット。ここも広角レンズがおすすめです。
長時間露光をすることで夜間遊覧船の光の軌跡を撮ることもできます。
また、少し歩けば、綺麗にライトアップされた武家屋敷にも行くことができます。
水燈路期間中の週末(土日祝日)、塩見縄手は街灯が消され車も通行止めとなります。行灯の灯りだけが頼りなので、足元には充分ご注意ください。通行されている方にも充分ご配慮を。(自転車は押して)
興雲閣テラス
モデル撮影に最適なスポット。光量が不足するため水燈路での人物撮影は非常に難しいのですが、興雲閣テラスには照明が常時灯っているため比較的撮影しやすいです。
テラスからは松江城二の丸に並べられた行灯を一望できるので、行灯と人物を同時に撮るのにおすすめです。
まとめ
基本的には、夜景撮影の装備があれば水燈路の撮影を楽しむことができます。
ただし、メイン開催日(土日祝日)は人通りが多いです。くれぐれも来場者の邪魔にならないように撮影を行ってください。